それでもキミをあきらめない
じっと見下ろされ、目を逸らす。
バレてるはず、ない。
そう思うのに、恐怖にも近い感情が足元からこみ上げる。
高槻くんが、怒っているように見えるのは、なぜ?
ふう、ともう一度息を吐きだした音が聞こえて、肩が震える。
と、高槻くんの声が芝生に落ちた。
「……何してんの」
ゆっくりの静かな口調はいつもと変わらないのに、どこか押し殺したような低い響きだった。
「な、何って……」
バレてるの?
バレてないの?
恐くて顔を上げられず、わたしは足元で揺れる木漏れ日ばかりを目に映す。
心臓が暴れまわっていて、息ができない。
どうすればいいのか分からないまま黙っていると、
「小塚」
はっきりと発音された名前に、頬を叩かれたような気がした。