それでもキミをあきらめない
「へ、へんだよね、こんなカッコ。わ、わたしも、似合わないって、分かってるんだけど、その」
じわっと涙がにじんできて、慌てて顔を伏せた。
高槻くんに見破られたとたん、自分がひどく滑稽に思えて、いたたまれない気持ちになる。
なにやってるんだろう、わたし。
浮かれていた自分がひどく恥ずかしくて、唇を噛んだとき。
「似合わなくは、ないけど……」
ぶっきらぼうな声で、高槻くんはそう言った。
「え……」
「ていうか、なんでセイと」
そこまで言って、高槻くんは突然わたしの後方に目を向けた。
気が抜けたようだった表情から、急に真剣な顔つきになって、一瞬、あっけにとられる。
彼の視線につられて振り返っても、そこにはグランドの隅っこと校舎の角が見えるだけだ。
その角を曲がった向こう側から学園祭の賑わいが聞こえてくる。
「こっち」
急に腕を取られ、ふたたび引っ張られた。