それでもキミをあきらめない



カバンに手を突っ込み、魔法のアイテムでも取り出すように「じゃーん」と効果音をつけて中から制服のプリーツスカートを取り出した。


「ほら奈央、これはけ。絶妙な長さに直してあっから」

「なんでお兄ちゃんが、うちの制服のスカート持ってんの?」 
 

周りの女子たちが身につけているような短いスカートをしげしげと眺めていると、


「それ、お前のだし。夏服のスカート、もう一着持ってんじゃん」

「ええ!」
 

目を丸くするわたしに、翔馬は勝ち誇ったように言った。


「母さんに頼んで詰めてもらったから。あ、ついでに冬服も全部な」

「な、なにを勝手に……」
 

泣きそうになりながら、わたしはスカートを見つめた。

裾の生地を切ってミシンがけしてあるそれは、もう元の丈には戻らない。


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