幸せにする刺客、幸せになる資格
「僕は、人の親です。子供に対してあらゆる人間関係を築く手助けをしなければならない義務が親にはあると思っています。僕がこの家から勘当されていようとも、そんな事は大和には関係ないし、亜香里にとってはさらに関係ない。父さん母さんが初対面の亜香里や大和に会ってどんな感情を抱こうとも、僕は会わせるべきだと思ってここに来たんだ」
母さんは俯いた。
父さんはじっと僕を見ている。
「たとえここでどんな辛辣な言葉を浴びせられても、そんな親子関係にしてしまったあの時の行動のせいであり、全ての責任は僕にある。でも安曇野で生活の基盤を築き、亜香里を養うことも出来るから。ここに来たのを期に僕も幸せになりたいしね。貴方達の援助は受けるつもりもないし、必要ないんだ」
すると、
『立派な男じゃないか。勘当したのは勿体なかったかな』
と父さんは小さく笑った。
『私は、ノリはすぐに挫折すると思っていた。お前を見くびっていたんだ』
「僕はあの時、どんなに敵を作っても大和を守りたいと思って必死だったんだ。今の僕を立派と言ってくれるのなら、大和と・・・元を辿れば紅葉のおかげ。ここにいる亜香里は、紅葉が送り込んだ、僕を幸せにするための刺客だと思っているよ」
母さんは俯いた。
父さんはじっと僕を見ている。
「たとえここでどんな辛辣な言葉を浴びせられても、そんな親子関係にしてしまったあの時の行動のせいであり、全ての責任は僕にある。でも安曇野で生活の基盤を築き、亜香里を養うことも出来るから。ここに来たのを期に僕も幸せになりたいしね。貴方達の援助は受けるつもりもないし、必要ないんだ」
すると、
『立派な男じゃないか。勘当したのは勿体なかったかな』
と父さんは小さく笑った。
『私は、ノリはすぐに挫折すると思っていた。お前を見くびっていたんだ』
「僕はあの時、どんなに敵を作っても大和を守りたいと思って必死だったんだ。今の僕を立派と言ってくれるのなら、大和と・・・元を辿れば紅葉のおかげ。ここにいる亜香里は、紅葉が送り込んだ、僕を幸せにするための刺客だと思っているよ」