幸せにする刺客、幸せになる資格
ダメダメ。
僕は大和の父親であることをまず優先しないと。
『大和くんと安曇野で暮らしたいから、お爺ちゃんお婆ちゃんから離れたんだよ。大和くんが東京を嫌がることをお父さんは最初から分かっていたの』
大和は、安曇野の環境しか知らない中で東京に来たから嫌いと答えただけだけど、この際どうでもいいか。
『ねぇ、お兄ちゃんたち、いつ結婚するの?』
紗英の言葉に僕はハッとした。
「えっと…」
『まだちゃんと話してはいないんですけど、6月3日にしようと思っています』
僕に被せるように、亜香里が言った。
亜香里と面と向かってプロポーズをしていないんだ。
プロポーズをしていないのには理由がある。
やっぱりプロポーズに必要な、そしてその先の結婚に必要なアイテムが、まだ届いていないんだ。
そう思ったら、僕の携帯が鳴った。
でもみんながいるから出なかった。
"いいの?"と亜香里に言われたけど、別にいいんだ。
多分、留守番電話にメッセージを入れてくれているだろう。
僕は大和の父親であることをまず優先しないと。
『大和くんと安曇野で暮らしたいから、お爺ちゃんお婆ちゃんから離れたんだよ。大和くんが東京を嫌がることをお父さんは最初から分かっていたの』
大和は、安曇野の環境しか知らない中で東京に来たから嫌いと答えただけだけど、この際どうでもいいか。
『ねぇ、お兄ちゃんたち、いつ結婚するの?』
紗英の言葉に僕はハッとした。
「えっと…」
『まだちゃんと話してはいないんですけど、6月3日にしようと思っています』
僕に被せるように、亜香里が言った。
亜香里と面と向かってプロポーズをしていないんだ。
プロポーズをしていないのには理由がある。
やっぱりプロポーズに必要な、そしてその先の結婚に必要なアイテムが、まだ届いていないんだ。
そう思ったら、僕の携帯が鳴った。
でもみんながいるから出なかった。
"いいの?"と亜香里に言われたけど、別にいいんだ。
多分、留守番電話にメッセージを入れてくれているだろう。