【短編】愛して欲しい。
その時、俺の携帯のバイブが震えた。
チラッと確認すると、水城からの着信の文字。
「ちょ、トイレ」
そう言って立ち上がった。
ここで出るわけにはいかねー。
あれから水城からは、莉衣ちゃんと上手く行った? って興味なのか、心配なのか良くわからんが連絡が来る。
「DVD止めとく?」
ふと聞かれた言葉に
「あ、いい。観てて」
そう答えた。
今までも大して観てなから、止めてまで続きを観たいとは思わない。
トイレのドアを閉めながら、通話ボタンを押した。