【短編】愛して欲しい。
恐くて顔をあげれない。
顔を見れば、また考えちまうから。
それに莉衣のウザがる顔なんて見たくない……から。
「え?」
掠れた声が降って来た。
驚いてるんだろう。
こんな事、言う男なんていなかった?
面倒な言葉なんて聞きたくない?
だけど、俺は相当、お前にハマッてるから。
ちょっとだけ許して。
「だーかーらっ。彼氏、俺にしてくんない?」
「え……浩、何言って……?」
「莉衣、他にも男いんだろ。
だから、その、それを俺だけにして欲しい……って、俺こんなキャラじゃねーーー」
耳が熱い。
てか全身が熱くて仕方ない。
そんな俺の横に同じように座り込んだ莉衣が
「浩?」
甘く優しく呼ぶ声。
あぁ、俺。
やっぱ好き、だわ。
「俺、本気で好きなんだけど」
女子高生に遊ばれてるとか、まじ笑えるし。
女子高生に完全にハマってるとか、まじ笑えるし。
好き過ぎて情けなくなるくらいに、好き。
ここまで情けない俺を露にしたら、振られる覚悟も出来たかも。
何も言わない莉衣の目を見て、振られれば馬鹿な俺だって諦めがつくかもな。