【短編】愛して欲しい。
そう思って、顔をあげたのに。
なんで?
「莉衣!?」
何で、泣いてんの?
肩にかけてあったタオルで、莉衣の流れた涙を拭った。
だけど、涙はどんどん溢れ出してきて。
オロオロする俺をキッと睨むと
「あたしの事、遊びなんじゃないの?」
なんて、また意味不明な言葉を言い出した。
「はぁ!?」
「だって……」
こんな弱々しい莉衣なんて見た事ない。
いつも冷静で、感情を押し殺してて。
だけどたまに見せる哀しい瞳が印象的で。
もしかして……これを隠してた?
哀しい瞳は、これを教えてくれてたの?
そんな事を思いながら、莉衣の言ってきた言葉を思い返し、ハッとして言葉を付け足した。
「あ! 俺……合コンで誘ったの莉衣が初めてだかんな」
もしかして、俺が遊び人だとか思われるって事なのか?