理想の都世知歩さんは、








私は、未だ少し風の冷たい春先と今、冬だけ、この部屋で都世地歩さんを見た。




思えば、長袖ばかりだ。



だからかな。


「うわっ、あこめ、やばいやばい」


もうすぐ、私が此処に越して来た日から一年が経とうとしている今。

夏用しか売っていないらしい『リオンレンジャー』のTシャツに俳優さんからサインを貰ったらしく、わざわざ脱いで着てはしゃいでいる都世地歩さん(半袖バージョン)が新鮮なのは。


「うわー!!うおー!!」



くそー。

子どもみたいで可愛い。

可愛過ぎる都世地歩さん。

あざとい。



「くそ…」



「女子が何という言葉を…。袿に怒られる…」

「あ、今日兄ちゃんと会ってきます」

「おお。…」


頷いた後黙ってこっちを見る都世地歩さん。


何だなんだと思いつつ、きらきらしたままの眸が可愛過ぎて目を逸らしそうになってしまう。


「…袿にも見せたいなぁ」


呟く。

目がもう、期待に満ち溢れている。

何度も言うけれどあざとい。


「…とよちほさんも行く?」


「いきたい、けどだめだ。俺この後仕事だし」

「じゃあまた今「すぐ見せたい」


「……」


何ですか?





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