BULLET for MY VALENTINE
皆、どこかで安心していたのだ。稀代の英雄、ジャクソン・ワーナーの息子であるロイ・ワーナーがいる。ただそれだけで安心していた。

「何とかなるんじゃないか」と。



そして―――――

ロイが何十回目かのカードを引いた時、到着を示すランプがつき、ブザーが鳴り響いた。


一刹那の後、全員はカードを蹴散らし、装備を点検し始める。ここは、日頃の地獄の様な訓練の賜物だった。


機内にパイロットの声が響く。


『ここまで来てまさかびびってチビりそう、なんて言う坊っちゃんはいねぇよな?』

苦笑がちらほらと聞こえる。

『まあいいさ。こっからは俺の管轄外だ。てめえの身はてめえで守れ!!決して背中を見せんじゃねぇぞ!!』


「「サー、イェッサー!!!!」」


『………幸運を祈る』


ギィィ!という鉄の軋む音がし、輸送機後部が開いた。

兵士達は次々と各自のタイミングに合わせ、ロープによる降下を開始する。

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