キミのための声
あたしと2歳差で、
今高校3年生。
受験シーズン真っ只中で、
毎日普通じゃないくらいの
疲労が目に見えるよう。
あたしよりもずっと
頭がいい学校に行ってるし、
大変なんだろうな。
「で、なに。」
よっ、と体を起こして
ベッドの上で胡座をかく。
あたしはその正面に
ちょこんと正座して、
「あのね……ほんと
変なこと聞くけど」
「普通のことにして」
「ちょっと!」
「はいはい、分かったから」
もーっ。
人をおちょくるのが
好きなんだからっ。
「……大ちゃん、確か今
可愛い彼女さん居たよね」
「あぁ、お前の数千倍可愛い」
「それでさ…大ちゃんって、
結構冷たい人間でしょ?」
「『でしょ?』って
俺に聞くなハゲ」
「彼女さんに、大輝冷たい~
って言われないの?」
「まぁ言われるね」
「…でも彼女さんは、
我慢出来るの?」
そこで大ちゃんは
少し考えるようにしたあと、
「アイツは、俺の
そんなとこも好きって
言ってくれるから」
―――そんなとこも
好き……
「……そっか」
「何?なんの調査?」
「ううん、別に…」
「まぁいーけど。」
「……じゃあ逆にさ」
「あ?」
「…大ちゃんは」
―――葵くんは。
「大ちゃんは…どうして
彼女さんに冷たいの?」
葵くんは
どうしてあたしに冷たいの?