キミとの距離は1センチ
「おーそうだ、それ結構おもしろいぞ!」

「付き合っちゃえよ、おまえら」

「……おもしろがらないでください」



ため息混じりの、伊瀬の声。

わたしはぎゅっと、胸元の服を握りしめる。


……いやだ……。

こんな話、聞きたくない。



「そういえばおまえらの同期って、集まるの好きでよく飲み会してたじゃん。1回くらい、実は勢いでやってたりして」



──どくん。

きつく握った指先が、震える。

伊瀬の答えを待って、自然と、神経が研ぎ澄まされた。



「……やめてくださいよ」



対する彼の声音は、いたっていつも通りで。



「俺は佐久真のこと、そういうふうに見たことないですから」
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