キミとの距離は1センチ
「とりあえずこっち、自分なりに息継ぎしながら泳いで来て」
まずは、わたしの実力チェックですか……。
むむっとくちびるをとがらせてから、しぶしぶ、壁を蹴ってスタートする。
半分以上は息継ぎなしで泳いで、残りの半分は、なんとかあっぷあっぷ呼吸して伊瀬のところにたどり着いた。
「肺活量、すげーじゃん。顔つけたまま半分いってたぞ」
「ふはは、元吹奏楽部の実力、見たか!」
「基本おまえ、運動神経ないもんな。いかにもできそうな見た目に反して」
「………」
褒めた後に落とすなよ、このやろう……。
うらみがましく睨むと、「冗談だって」と言って、伊瀬がふっと笑った。
「クロールのフォームは悪くないと思う。問題は息継ぎだけど、佐久真は顔上げすぎなんだよ。もっと、軽くでいいから」
「軽く……」
「そう。で、息は水の中で全部吐ききること。そうすると顔上げたとき、吸おうと思わなくても自然と新鮮な空気が口から入ってくるから」
す、すごい伊瀬、ちゃんと教えてくれてる……。
これはわたしも、ちゃんと真剣にがんばらないと……!
その後30分ほど、わたしたちの特訓は続いた。
まずは、わたしの実力チェックですか……。
むむっとくちびるをとがらせてから、しぶしぶ、壁を蹴ってスタートする。
半分以上は息継ぎなしで泳いで、残りの半分は、なんとかあっぷあっぷ呼吸して伊瀬のところにたどり着いた。
「肺活量、すげーじゃん。顔つけたまま半分いってたぞ」
「ふはは、元吹奏楽部の実力、見たか!」
「基本おまえ、運動神経ないもんな。いかにもできそうな見た目に反して」
「………」
褒めた後に落とすなよ、このやろう……。
うらみがましく睨むと、「冗談だって」と言って、伊瀬がふっと笑った。
「クロールのフォームは悪くないと思う。問題は息継ぎだけど、佐久真は顔上げすぎなんだよ。もっと、軽くでいいから」
「軽く……」
「そう。で、息は水の中で全部吐ききること。そうすると顔上げたとき、吸おうと思わなくても自然と新鮮な空気が口から入ってくるから」
す、すごい伊瀬、ちゃんと教えてくれてる……。
これはわたしも、ちゃんと真剣にがんばらないと……!
その後30分ほど、わたしたちの特訓は続いた。