《キャラバト》白衣の保険医と黒い翼
「そなたら!笑っとる場合ではないぞ!わらわ達は彼をどうにかして倒すか帰すかしなくてはならんのじゃ!」
「うっせ。実際なんもしてねー鸞に言われたくないー」
もう嫌になってきてるのか、星形のネックレスをいじいじしはじめた朱祢。
「そーだそーだー!朱祢たんの言うことは絶対!」
意味もなく愛妻を肯定するバカ夫だった。
が、彼は何もしてない訳ではない。
とりあえずと言ったところか、片っ端から剣を入れていた。
核みたいなものがあったら倒せるからだ。
探ってる感じに近い。
緊迫してるのか和やかなのか。
そんな奇妙な空気の場に、場違いな声が響いた。
「うわあ、これはすごいねっ!」
後方から聞こえた無邪気な声に、一斉に振り向く。
ラスクでさえも振り向いた。
予想してなかったのだ。
誰も、彼の存在に。