《キャラバト》白衣の保険医と黒い翼


月に照らされたサラサラの金髪。
月光みたいな金色の瞳。

そして、あどけない顔。


かなり小さい――幼児だろうか。


「変身ヒーローみたいだね!朱祢!」



きゃあきゃあと楽しそうにはしゃぐ彼。

そして、顔をぽうっと赤らめるものが一人いた。



「え、え、苑雛(エンスウ)ぅうううっ」



ダッシュで彼に抱きつき、全力で頬擦りをするは鸞だ。


「苑雛苑雛苑雛!ダメじゃぞこんな危ない所に来ては!こんな薄着で…風邪をひくじゃろう?朱祢!上着の神を出してくれ!」

「バカか!んなもんねーよ!」


朱祢のパートナーは黒庵であるように、鸞にもパートナーがいる。

それがこの少年、苑雛だ。

彼もネックレスをしており、重たそうにぶらさげている。

苑雛は事情があって、ただいま幼児の見た目になっているが、昔は大きかった。

姿形はかわっても鸞の愛は変わらず、今もこうやって甘い態度をとる。


朱祢はそんな彼女を

「ロリコン。今私の旦那が死地なんだけど」

「知るかっ!わらわの苑雛の方が大事じゃ!」

ロリコンと呼ぶのも頷けるものだ。
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