《キャラバト》白衣の保険医と黒い翼

「我が主、お離し下さい」


にっこりと笑いながら、姿に似合わない敬語を話す。

彼は尊敬する人にしか敬語を話さない主義であり、朱祢や黒庵に話すときはため口である。

「まずはそちらの異国の神々に挨拶しないと」

ぽてぽてと愛らしい歩き方で、巨人を挟んでラスクと対峙する

「君も仲間かな?」

「うん。僕も鳳凰で、黄色――いわゆる頭脳、軍師を担当するんだ」

小さい体に似合わない度胸である。

「みんなが、鳥さんが君たちの戦いをみて、お部屋で寝てた僕に知らせてくれたんだ。ピンチだから行ってやれって。鳥さんに連れてきてもらったまでだよ」

「そう!ピンチなんだよ苑雛!だありんが!」

朱祢が黒庵を指差して叫んだ。

「……異国の神々が作ったの?あれ」

「あぁ、俺が作ったんだよ。なあそこのボク、異国の神々じゃなくてラスクって呼んでよ」

「わかった、ラスク。君は強いみたいだねぇ」

「んー、まあね」

少し得意気に笑ったラスクから目をはなし、朱祢たちに向き合う。



「僕が今見ただけだと、彼を倒す――捕獲かな?まあいいや、それはやめた方がいい」



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