《キャラバト》白衣の保険医と黒い翼
「いるでしょう?それも僕らのとっても身近に」
「あぁ。いたな」
にやりと未だ戦う黒庵を一瞥し。
「鸞!霊力をくれ!高位の神々を呼ぶ!」
「ん?なんじゃ?まあ良い。額を出せ」
前髪を押さえて鸞に近寄ると、その額を鸞の手が触れた。
【霊脈を辿り、流れるがよい】
額には霊脈が辿るという。
それを使って霊力を流したのだろう。
「さんきゅ」
ネックレスを外し、キスをしてから地面に置いた。
【驪(レイ)】
詠唱。
そして光輝く紋章が浮かび上がり。
「え?え?…えぇ!?」
かなり戸惑っている感じの、一人の少年が出てきた。
黒髪に黒目。
高校生か中学生あたりの、童顔な少年だ。
「…な、なに!?」
「ごめんごめん!無理矢理電話もなしで呼んじゃったよ。まあ貴方ならいいかと思ってー」
にっこりと幸せそうに笑う朱祢を見て、少年は事態を認識したらしい。