《キャラバト》白衣の保険医と黒い翼

「いるでしょう?それも僕らのとっても身近に」

「あぁ。いたな」


にやりと未だ戦う黒庵を一瞥し。


「鸞!霊力をくれ!高位の神々を呼ぶ!」


「ん?なんじゃ?まあ良い。額を出せ」


前髪を押さえて鸞に近寄ると、その額を鸞の手が触れた。



【霊脈を辿り、流れるがよい】



額には霊脈が辿るという。
それを使って霊力を流したのだろう。


「さんきゅ」


ネックレスを外し、キスをしてから地面に置いた。



【驪(レイ)】



詠唱。

そして光輝く紋章が浮かび上がり。



「え?え?…えぇ!?」



かなり戸惑っている感じの、一人の少年が出てきた。

黒髪に黒目。
高校生か中学生あたりの、童顔な少年だ。


「…な、なに!?」


「ごめんごめん!無理矢理電話もなしで呼んじゃったよ。まあ貴方ならいいかと思ってー」


にっこりと幸せそうに笑う朱祢を見て、少年は事態を認識したらしい。



< 31 / 39 >

この作品をシェア

pagetop