前を見すえて
ガチャ。




「............いたょ。勇伊」


「さぼりかょ」





寝転がってた体をすばやく起こして、戦う姿勢をする。




「何?!」




「あのさ、しねば?」



いきなりの心の言葉に唖然とするしかなかった。





「は?」




「ここから飛び下りれば?
そしたら許してやるよ。」




偉智が言う。





「確かに、純兄がしたことは許されないことだけど
あたしは違うって言ってんじゃん!

今、純兄は償ってる!」



「だまれ!!!」



偉智はあたしの胸倉をつかむ。



「五十嵐の気持ち考えろや!俺の気持ちも!!
俺の親のことも!!!」




ズキンと胸にきた。

許されないこと.................してしまったんだ。






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