裏ヤン先生に愛されます


「昨日、あいら喧嘩巻き込まれたんやろ?」

真希が興味津々に聞いてきた。

「でも一瞬だったんだよ、奏平がやっつけたんだ」

「男前やんか」

「そうかなぁ、俺はあいちゃんが心配で何にも…」

あたしはふと、思い出した。

「ねぇ、駅前のパフェ食べに行こうよ!あそこね甘いのが多いんだ」

今は皆といたかった。

センセーといたら、きっと泣いて別れを口走ってしまいそうだ。

だけど神様は意地悪で。

あたし達の進路について、二者懇談が開かれた。

放課後出席順にどんどん、皆呼ばれていく。

奏平は1番ですぐに戻ってきた。

「奏平、行きたい大学にはどんな感じ?」

「俺、大学行けへんで?」

「えぇ!?」

「もう親の仕事を継ぐんや」

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