裏ヤン先生に愛されます


「気づけよ、馬鹿…」

突然抱きしめられた。今、そんな事をされると泣きたくなる。

「セ…」

「お前がどこにいるかなんてな、言われなくても感じるんだよ」

センセーが立ち上がって抱きしめたから、黒板消しが落ちる。

その時あたしの心も、砕けそうだった。

だけどここで、泣いたら駄目なんだよ。

「センセー…、本当に沢山の思い出をありがとう。

麻綾さんと幸せになってね…。

あたしは、奏平とちゃんと幸せになるよ―…」

「別れるってことだろ」

「そうだよ」

「…じゃあ最後に抱きしめさせて、そんでキスくらいさせろ」

「最後だよ?」

「あぁ」

最後だと言って、口付けを交わすと、本当に分かる。

あたしはセンセーが本当に大好きだったと。

これ以上ないくらい、忘れられない恋愛を学んだんだ。

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