新撰組異聞―鼻血ラプソディ
「先生は行ってんですか?」


って、行ってたりして……いや、行ってる口ぶりやったよな絶対……行ってるやんな、ホストクラブ。



俺と副部長は怪訝そうに、オネェ保健医を見る。



タオルを押しあてたまま。



「何のために働いてると思ってるのよ」


自慢気に、当然のように言う。



自慢!? まさかの自慢!?

いやいや、そこは否定せなあかんやろ。
PTAとかに見つかったら、下手したら首やで。



「翡翠くん、どお? 鼻血、止まった?」



言いながら、鼻に詰めたタオルをブボッと荒々しく引き抜く。



「痛っ、……先生。鼻、北島サブちゃんになってへん?」



「はあ!?」



「あ……ありがとうございました」


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