サッカー王子と同居中!



自分の体操服に着替え終わると、あたしはすぐに着ていた相ケ瀬くんの体操着を渡した。



「お待たせしました……」



「遅い。俺も時間ないからここで着替えていくから



あんたはトロいから先行っていい」



相ケ瀬くんはあたしから体操着を受け取るとトイレに入って行く。



“先行っていい”とは言ってくれたけど、相ケ瀬くんのギロっと一瞬睨んできた顔はそんな風には言ってなかった。



あれは絶対、あとで覚えてろよってそんなことを言ってそうな目だった。



でもここは待ってたって絶対ムカっとする言葉を言われるだけだから逃げられるうちは逃げとこう。



あたしはまたダッシュして外用のシューズを履くと、グラウンドへ急いだ。



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