私と彼の恋愛理論
端から見ていても、まどかと恋人はとてもいい関係だったと思う。

まどかの話を聞く限り、多少の趣味や性格の不一致はあっても、お互いに程良い距離感を持ち、信頼関係があった。

彼は、仕事が忙しいと言いながら、週に何度もまどかの家を訪れて朝まで一緒に過ごしていたし。

まどかは、そんな彼に尽くしまくっていた。

恥ずかしがるまどかに無理矢理白状させたのだが、付き合って三年経つというのにセックスの頻度は週に一度くらいだという。

私も、何度か彼に会ったことがあるが、すました顔をしながら、ちゃんとまどかを大切にしていることが伝わってきた。



だから、私には謎だった。

些細なことをきっかけに、先に連絡を絶ったのはまどかの方だが、何故、彼がまどかに連絡をしてこないのか。

ただ拗ねているだけだろうか。

であれば、まどかの方から連絡を取れば、二人がまた元に戻れる可能性は高い。

私から見ても、二人は理想のカップルだったのだ。

だから、うまくいってほしい。

それと同時に、親友には心から笑っていてほしかった。

お節介と言われようが、私は何度だって繰り返す。

「とにかく、早く連絡しなさいよ。」

まどかが困ったように笑った。
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