恋愛事案は内密に
派遣登録会が来週の木曜に開催されるとのことだったので、ウェブで申し込みをし、メールで予約完了の知らせをもらった。

一週間後の木曜、人材派遣会社の登録会へ向かう。

オフィスと音楽鑑賞用のホール、空間と緑の木々や芝生、植木などをたっぷりあしらった公園で成形されている複合施設が駅の南側にある。

複合施設の真ん中に位置している、二十五階というこの地域では一番高いオフィスビルに足を運んだ。

最上階にあるオフィスフロアの一角にある人材派遣会社へ登録に行くためだ。

ガラス張りの扉を開く。

入って目の前にグレーのパーテーションで区切られていた。

腰の高さのテーブルに電話が設置されており、内線を使って中の人に入室を求めた。

「先週ウェブ登録をして、午後二時に派遣登録に伺いました、森園むつみと申しますが」

「少々お待ちくださいませ」

電話を切る。

さらさらの茶色の髪の毛、オフホワイトのシャツに半そでのジャケット、ひざ丈のスカートを身にまとった女性が出迎えてくれた。

中に入るとパソコン三台が設置されており、派遣社員のスキルアップでパソコン教室を開催していると教えてくれた。

履歴書を渡し、スキルカードという問診票みたいな紙に簡単な経歴を記入する。

その後、パソコンのある場所に移り、社員の人から問題を渡され、基礎のパソコン入力テストを行った。

終わってから、最初に通された応接室に戻り、今までの仕事の状況を把握するために、スキルカードを見ながら話をしていた。

「事務をご希望ということですね。勤務地は駅周辺でお探しということですね。該当する職種があると思いますので、ただいま担当の営業の者を呼びますのでお待ちください」

女性が席をはずす。
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