世界でいちばん、大キライ。
ボーッと視線を上向きにしながら歩き進める。
あと一つ、角を曲がるとソッジョルノに辿り着くと言った時に、後ろから高い声が掛けられて足を止めた。
「桃花さんっ」
「麻美ちゃん……!」
リュックの肩紐を両手で握り締めながら駆け寄ってくる姿に目を丸くする。
麻美が現れる無いはずの時間だから、というのと、なんだか麻美の表情が切羽詰まったような、真剣なものだったからだ。
「どうしたの? 学校帰りにしては早くない?」
桃花がランコントゥルに出た時間は昼過ぎ。
近い距離の往復だから、あれから30分くらいしか経ってないだろう。
今頃小学校ならば昼休みか、五時間目が始まってるくらいの時間。
そう思って尋ねると、息を切らした麻美は呼吸を整えながら答える。
「しょ、職員会議で……午前授業だった、から」
「ああ、そうなんだ。じゃあこれからお友達と遊んだりするのかな?」
遠い昔の自分の小学生時代を思い出して言うと、麻美は変わらず真剣な眼差しを向けてきて桃花は首を傾げた。
「麻美ちゃ」
「ごめんなさい!」
名前を口にし終える前に、麻美が深々と頭を下げ、思い切ったような声で謝罪する。
目を剥いた桃花は、あまりに突然過ぎて言葉を失った。
その間に、麻美は頭を垂れたまま、立て板に水のごとく話し続ける。
「金曜日の約束……! あれ、あたしのせいでヒサ兄遅れちゃって……! あたしがメールなかったことにして、しかも熱まで出したから!」
「え? メール? っていうか、熱って! もう平気なの?」
あと一つ、角を曲がるとソッジョルノに辿り着くと言った時に、後ろから高い声が掛けられて足を止めた。
「桃花さんっ」
「麻美ちゃん……!」
リュックの肩紐を両手で握り締めながら駆け寄ってくる姿に目を丸くする。
麻美が現れる無いはずの時間だから、というのと、なんだか麻美の表情が切羽詰まったような、真剣なものだったからだ。
「どうしたの? 学校帰りにしては早くない?」
桃花がランコントゥルに出た時間は昼過ぎ。
近い距離の往復だから、あれから30分くらいしか経ってないだろう。
今頃小学校ならば昼休みか、五時間目が始まってるくらいの時間。
そう思って尋ねると、息を切らした麻美は呼吸を整えながら答える。
「しょ、職員会議で……午前授業だった、から」
「ああ、そうなんだ。じゃあこれからお友達と遊んだりするのかな?」
遠い昔の自分の小学生時代を思い出して言うと、麻美は変わらず真剣な眼差しを向けてきて桃花は首を傾げた。
「麻美ちゃ」
「ごめんなさい!」
名前を口にし終える前に、麻美が深々と頭を下げ、思い切ったような声で謝罪する。
目を剥いた桃花は、あまりに突然過ぎて言葉を失った。
その間に、麻美は頭を垂れたまま、立て板に水のごとく話し続ける。
「金曜日の約束……! あれ、あたしのせいでヒサ兄遅れちゃって……! あたしがメールなかったことにして、しかも熱まで出したから!」
「え? メール? っていうか、熱って! もう平気なの?」