世界でいちばん、大キライ。
「あ、すみません。ちょっと忘れ物を」
「え? あ、はい。どうぞ」
桃花にそう断ったのは、今しがた出て行った久志の連れ、水野。
ひとりで店内に戻ってきたが、桃花は久志が近くで待っているのかと、どこか落ち着きなく入り口の方を気にする。
椅子の上に置いてあったコンパクトミラーを拾い上げた水野の様子よりも、桃花は店外が気になって仕方がない。
ガタン、と椅子が仕舞われる音で水野を見ると、営業スマイルを浮かべた。
「あ、えと、忘れ物、ございましたか? 申し訳ありません、すぐに気付かなくて……」
ぺこりと頭を下げる桃花を、水野はジッと目を向ける。
それは、桃花が頭を上げた後も変わらない。
「……? あの、なにか?」
「突然失礼ですけど、あなた、曽我部さんとお知り合いか何かですか?」
「えっ」
「雰囲気が……こう、お客さんと店員ではなかったから。彼、あなたのことずっと気にしてた気がするし。もしかして、お付き合いしてたり……?」
不躾な言い方ではないけれど、水野の視線はどこか探るようなものを感じさせる。
その目に落ち着かなくなる桃花は、目を泳がせながらどもるように口にした。
「ちっ、違います」
「モモカの友達? 美人サンだね。ハジメマシテ」
桃花の否定の言葉に続けて、ふたりの間に突如現れたのはジョシュアだ。
その予想もしない彼の登場に、当然女子ふたりは茫然と背の高いジョシュアを見上げるだけ。
すると、先に我に返ったように口を開いたのは水野。
「い、いえ、わたしは友達とかでは……」
「え? そうなんだ。てっきり。Sorry! 友達なら、モモカを貰っていく予定って言わなきゃと思って」
焦るように俯いて言うと、それを聞いたジョシュアがガラスのような目を大きくしてあっけらかんと答える、
その内容は、桃花が耳を疑うようなもの。
ぱくぱくと口を開閉して見上げる桃花を、ジョシュアは構うことなく肩を引き寄せていた。
「え? あ、はい。どうぞ」
桃花にそう断ったのは、今しがた出て行った久志の連れ、水野。
ひとりで店内に戻ってきたが、桃花は久志が近くで待っているのかと、どこか落ち着きなく入り口の方を気にする。
椅子の上に置いてあったコンパクトミラーを拾い上げた水野の様子よりも、桃花は店外が気になって仕方がない。
ガタン、と椅子が仕舞われる音で水野を見ると、営業スマイルを浮かべた。
「あ、えと、忘れ物、ございましたか? 申し訳ありません、すぐに気付かなくて……」
ぺこりと頭を下げる桃花を、水野はジッと目を向ける。
それは、桃花が頭を上げた後も変わらない。
「……? あの、なにか?」
「突然失礼ですけど、あなた、曽我部さんとお知り合いか何かですか?」
「えっ」
「雰囲気が……こう、お客さんと店員ではなかったから。彼、あなたのことずっと気にしてた気がするし。もしかして、お付き合いしてたり……?」
不躾な言い方ではないけれど、水野の視線はどこか探るようなものを感じさせる。
その目に落ち着かなくなる桃花は、目を泳がせながらどもるように口にした。
「ちっ、違います」
「モモカの友達? 美人サンだね。ハジメマシテ」
桃花の否定の言葉に続けて、ふたりの間に突如現れたのはジョシュアだ。
その予想もしない彼の登場に、当然女子ふたりは茫然と背の高いジョシュアを見上げるだけ。
すると、先に我に返ったように口を開いたのは水野。
「い、いえ、わたしは友達とかでは……」
「え? そうなんだ。てっきり。Sorry! 友達なら、モモカを貰っていく予定って言わなきゃと思って」
焦るように俯いて言うと、それを聞いたジョシュアがガラスのような目を大きくしてあっけらかんと答える、
その内容は、桃花が耳を疑うようなもの。
ぱくぱくと口を開閉して見上げる桃花を、ジョシュアは構うことなく肩を引き寄せていた。