これが私の王子様

「俺も、違っていた」

「私……ですか?」

「そう。女性って、皆あのような性格だと思っていた。勿論、菅生は違う。あいつは、何と言うか……」

 いい言葉が見付からないのか、腕を組んで考える。

 そして、やっと思い付いた言葉は「変わっている」というもの。

 身近に巨大グループの御曹司がいたら、その者とお近づきになりたいと思うのが普通である。

 しかし詩織は和人が御曹司であっても特に気にすることなく、共に面白おかしく過ごす。

「多分、詩織は……」

「何か知っている?」

「詩織は、ジャーナリスト志望ですから」

「それは聞いたことがある」

「ですから、結城君と仲良くすれば、色々と情報を得ることができるから……と、私は考えます」

「ああ、なるほど」

 詩織の場合、御曹司の嫁よりジャーナリストの夢を優先する。

 御曹司と友達になっていれば、将来何かと有利。

 流石にそこまで考えているかどうか怪しいが、詩織の立ち位置は和人にとって有難い。
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