LB4
つまり、会社の人間としてカスタマイズされた上司や先輩の言うことを聞きたくない今の私には、給料を支払う価値さえないということですか。
ショックが強くてクラクラしてきた。
とてもあの優しい城山さんの言葉だとは思えない辛辣さ。
ああ、そうか。
あの早川さんを好きになって付き合うような人だから、きっとどこか頭がおかしいんだ。
それとも、なに?
おかしいと思う私の方がおかしいの?
間違ってるの?
自分がおかしいんだって、間違ってるんだって、そう認めてあのいけ好かない年長者たちにひれ伏して、どうぞお好きなようにこき使ってくださいという態度でいれば、大人になれるの?
そんなの、信じられないよ。
嫌すぎるよ。
死んだってごめんだよ。
どうしてこの私がそんな態度とらなきゃいけないの?
あなたみたいに顔も良くて優しくて仕事もできる魅力的な人でも、あんな人たちを尊敬してるっていうの?
わけわかんない——……
釈然としない気持ちと行き場のない焦燥感に支配された私は、このストレスをあの男にぶつけるしかなかった。
夜中に相手の都合もお構いなしで電話して、わんわん泣きながら捲し立てた私に、大悟が放った言葉はこれだった。
「これだけ周囲からヒントが出てるんだから、いい加減気付け。千佳は思春期をこじらせてんだよ」