LB4
深く息を吸って、溜まったものを追い出すようにギリギリまで吐き出した。
私が吐き出した息は透明だったけれど、モヤモヤ成分が含まれていたはずだ。
一度吐き出しても、胸はすぐにいっぱいになる。
深呼吸で吐き出せない分は、涙に混じって排出されていった。
それから数分間、私は苦しさに堪えながらしくしく泣き続けた。
大悟はそんな私を咎めることも慰めることもなく、ただ私の泣く音を聞いていた。
途中、何度かタバコを吸う音がしたけれど、私が泣き終わるまで、電話は切らないでいてくれた。
今までにも、こういうことは何度もあった。
男にいいように使われて捨てられた時とか、全く相手にされなかった時とか。
きっと迷惑だっただろう。
面倒臭い女だと思っているに違いない。
だけどそんな私の面倒を、もう4年も見てくれている。
女たらしが先に立って悪い男なのだと思っていたけれど、本当は素晴らしく懐の深い、すごいやつ。
……あれ、なんか、今。
私、すっごく大事なことに気付いてしまったかもしれない。
「あのさ、大悟」
鼻声で呼びかけると、一息置いて応答があった。
「ん?」
「私、どうして今でも大悟と定期的に会ってるんだろうって、自分でも不思議に思ってたんだけどさ」
「気持ちいいからじゃなくて?」