食卓
「…直せば、いい」


え、と

私は顔をあげる。



「幸子も、カナコも。

それから俺も。

時間がかかってもいいから、

ゆっくり、直していけば、いい」



噛み締めるように

言葉を紡ぐお父さんを

私はただ見上げていた。




お父さんは

へへっ、と照れ笑いを浮かべ

なにクサいこと言ってんだろな

と言った。
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