カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「お久しぶりです。おじさん、おばさん」


「逸希君大きくなって…写真で見るよりもイケメンね」


「何を言っているんだ…全く。早く入りなさい」


お母さんによって玄関先で引き止められてしまった私達を家に招き入れたのはお父さんだった。


案内されたのはリビング。


ミー助はいつもようにソファで丸まって寛いでいた。


「ミー助…あんたのお見合い相手も来たわよ」

ミー助は耳を立ててお母さんの言葉に反応する。

私は珠子をキャリーから出した。

ミー助と珠子は互いに目を合わせた。


「見てるわね…」


「猫のお見合いのはじまりか…」


「猫のコトは猫たちに任せて…二人とも座りなさい」


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