カモフラージュ~幼なじみ上司の不測の恋情~
「あの逸希君が…莉那の相手とは…まぁ―幼なじみだし、有り得ると言えば有り得るな」


「私達だって幼なじみじゃない」


「えっ!?お父さんとお母さんも幼なじみだったの?」


「知らなかったの?莉那」


「うん、まぁー」


「へぇーおじさんとおばさんも幼なじみだったんですか…」


「まぁね」


お母さんは私達にコーヒーを出すとお父さんの隣に腰を下ろした。


「でも、本当に大きくなったわね。ウチに泊まっておねしょをしてた逸希君と同一人物なのよね」


「俺だけですか…おねしょのコトを忘れていたのは…」


逸希は恥ずかしそうに顔を俯かせた。


「お母さんも憶えていたんだ…」


「わしも憶えてるぞ」


「おじさんまで…憶えているんですか…」


逸希は恨めしそうに私を見つめた。


「ははっ」

私は笑って誤魔化してその場を乗り切った。













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