スイートな御曹司と愛されルームシェア
翔太の言葉に揶揄するような響きを感じ取り、咲良は苦い表情になる。
「そうよ。その先生に憧れて、先生と同じ道を歩みたいと思った。だから、恭平くんが塾を立ち上げる話に乗ったの。だけど……」
「だけど……?」
翔太が促すように咲良の言葉を繰り返したが、咲良は〝恭平くんはほかの女性と結婚する〟という言葉をあえて言わなかった。翔太は知っているはずだし、それに何より簡単に言葉にして、恭平のことをまだ吹っ切れていないと実感するのが怖かったのだ。
「もう遅いし、そろそろ寝ようか」
「もう? 咲良さんは夜遅い人だと思ってたのに」
「や、まあ、そうだけど、これ以上二人で起きていてもすることないじゃない? あ、なんなら、翔太くんはテレビでも見てる? ボリュームを下げてくれれば気にならないし。でも、間違ってもベッドに近づかないでよ」
「どうして?」
「ソファで寝るって約束したでしょ」
「でも、ラッキーはときどき一緒に寝てたんでしょう?」
「まあ、そうだけど……」
「昨日は俺をベッドに誘ってくれたのに」
翔太のいたずらっぽい表情を見て、咲良はつんと横を向く。
「一緒に寝るのは犬のラッキーよ。人間のラッキーはソファで寝なさい」
「わかりました」
翔太が小さく笑い声を立てるのを聞き、咲良は彼の方を見た。彼はからかうような笑みではなく、やるせないような笑みを浮かべていた。
「咲良さんはまだ恭平さんのことを……?」
「そうよ。その先生に憧れて、先生と同じ道を歩みたいと思った。だから、恭平くんが塾を立ち上げる話に乗ったの。だけど……」
「だけど……?」
翔太が促すように咲良の言葉を繰り返したが、咲良は〝恭平くんはほかの女性と結婚する〟という言葉をあえて言わなかった。翔太は知っているはずだし、それに何より簡単に言葉にして、恭平のことをまだ吹っ切れていないと実感するのが怖かったのだ。
「もう遅いし、そろそろ寝ようか」
「もう? 咲良さんは夜遅い人だと思ってたのに」
「や、まあ、そうだけど、これ以上二人で起きていてもすることないじゃない? あ、なんなら、翔太くんはテレビでも見てる? ボリュームを下げてくれれば気にならないし。でも、間違ってもベッドに近づかないでよ」
「どうして?」
「ソファで寝るって約束したでしょ」
「でも、ラッキーはときどき一緒に寝てたんでしょう?」
「まあ、そうだけど……」
「昨日は俺をベッドに誘ってくれたのに」
翔太のいたずらっぽい表情を見て、咲良はつんと横を向く。
「一緒に寝るのは犬のラッキーよ。人間のラッキーはソファで寝なさい」
「わかりました」
翔太が小さく笑い声を立てるのを聞き、咲良は彼の方を見た。彼はからかうような笑みではなく、やるせないような笑みを浮かべていた。
「咲良さんはまだ恭平さんのことを……?」