スイートな御曹司と愛されルームシェア

 翌朝、咲良が目覚めたときには、翔太は起きた後らしく、きちんと折りたたまれた毛布がソファの背もたれに掛けられていた。キッチンからジュージューと何かを炒める音が聞こえてきて、漏れてきた香ばしい匂いに咲良のお腹が鳴りそうになる。

「おはよう」

 咲良がキッチンを覗くと、ルームウェアにカフェエプロンを着けた翔太が、フライ返しを持ったまま振り返った。

「咲良さん、おはようございます」
「わ、ベーコンエッグだ」
「咲良さんの卵は半熟がいいですか、しっかり火を通した方がいいですか?」
「半熟でお願い」

 ベーコンの油の香りに食欲がそそられる。早く着替えてこよう。
咲良は着替えを手に、バスルームに入った。翔太のことを信用していないわけではないが、念のため鍵を掛けて素早く着替えた。

 部屋に戻ると、翔太がローテーブルの上に皿を並べていた。こんがり焼けたベーコンと半熟の目玉焼きの上に黒胡椒が散らされ、冷凍アスパラのソテーとクロワッサンが添えられている。

「うちの冷蔵庫の食材でよくメニューを思いつくわねぇ」
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