きみの声を聞かせて



「うわー今日も来たよ!頑固な奴だよね!」



「ほんとほんと!1年のアイツが顧問に媚びを売って2年の先輩のレギュラーを奪って



それからショックでその先輩不登校になって学校に来なくなっちゃったっていうのに



今でも普通にコートに入ってプレーしてるんでしょ?ありえないね」



わたしに聞こえるように今日も絶え間なく悪口を言う人たち。



何人かで集まってコソコソわたしに聞こえないように話して、でもチラっと視線はこっちに向けて



“あなたの悪口今言ってますよ!”とまるでサインを送るように視線を向けてくる人たち。



男子達はそれをおもしろがって、わたしが男関係が激しいと嘘の噂を作って周りに広めている。



興味本位で「まじでお前男関係激しいの?」と聞いてくる人もいる。



こんな状況の毎日で、最初は抵抗していたけどそんなことをしていても何の意味もないと気付いたわたしは



抵抗もせずにただ耐える生活になってしまった。





< 7 / 308 >

この作品をシェア

pagetop