Kiss of a shock ~涙と~
「健二くん…ですか?」





「高校の頃の同級生で…えっと、知り合い…?」





「あの…?」


直人は俯いて、何かを考えているみたいに目を陰らせた。


よく、分からないけど…何かあるのは間違いなさそうだ。


万理香は、ふるっと震えて、ひとつくしゃみをした。


「あ、風邪ひいちまうな。」


ふいに顔を上げて、ごく自然に万理香の身体を引き寄せると続けた。


「こっからだと、俺の家のが近いな。」


…ん?


それは、彼のお宅にお邪魔する、ということ?


と、困惑する間もなく万理香の身体は軽々と抱き上げられた。


あんなに憧れていたお姫様だっこで、濡れネズミになってるけどドレスを着て…あ…。


そこで、自分がハイヒールを片方履いていないことに気がついた。
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