Kiss of a shock ~涙と~
何か、触れてはいけない闇のようなものを感じたような気がする。


私に、そんなものが見えるのかは、なぞだけれど・・・。


直人の瞳に射すか細い影は、そこに言い知れぬものが隠されているのだと語っていた。


長居をしてはいけないのだろうな、とそう思って万理香はお辞儀して言った。


「あの、帰ります。。。このお礼は後日また改めて・・・。」


持っていた鞄とずぶぬれのドレスはどこだろうと、辺りを見回してみる。


「何言ってんの。」


ほんの一瞬の間だったのに、目の前に直人がいた。


万理香は驚いて後ずさった。


テレポーテーション・・・?!


けど、そんな馬鹿みたいなことがあるはずもなく、後方で灰皿に置いた煙草から煙が上がっているのが見えた。







< 194 / 347 >

この作品をシェア

pagetop