紅色に染まる秘密の恋(休筆中)

「…だって…お父さん。
あの時……泣いてたから…。」

私は残っていたご飯を全て平らげた後

ポツリと呟いた。


『……うん?先生が?』

りとさんが意外な顔をすると

「……うん。保育園の時ね
お母さん…綺麗な格好して
家を出たまま…帰ってこなくなって
いつも私の前で泣かないお父さんが
私に『ごめん。』って泣いて
何度も何度も謝ってた…。」

私は頷くと

父が私の前で涙を流して泣いた事や

保育園のクラスの男の子から

両親の離婚の話を聞かされた事。

『離婚』の言葉も意味も

4歳ではわからなかったけど

母がもう二度と帰って来ない。

もう3人では暮らせないんだと

薄々わかり始めた事。

昨年やっと父が

母と離婚していた事を話してくれた事。

小学校の同級生達から

両親の離婚の事で嫌な事を言われて

本当は嫌な想いをしている事。

母が今どこで何をしているのか

なぜ出て行ったのか気になっているが

父をまた泣かせたくなくて聞けない事。

我儘言って困らせたくないと

思っている事など

私は彼に思っている事を話していた。

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