佐藤くんは甘くない



そのあと、騒ぎを聞きつけやってきた近所の人が救急車を呼びだして搬送された先で、柚月の死亡が確認された。




ぽっかりと、穴が開いたみたいだった。




泣きたいのに、涙すら出てこない。




僕のせいだった。


僕が、約束を守っていたなら、こんなことにはならなかった。

僕が、柚月を責めたりしなかったら、こんなことにはならなかった。

僕が、お兄ちゃんじゃなかったら、こんなことにはならなかった。

僕が、僕が、僕が、僕が、僕が、僕が。

僕があの時、あんなことをいわなかったら、柚月は、いなくならなかった。




僕が、殺した。




  
───僕が、柚月を殺したんだ。






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