佐藤くんは甘くない
「……あれ?」
手に持っていた便箋に違和感。
数枚が、紙越しでも分かるくらいごつごつしている。不思議に思って、私は数枚を取り出す。いち、に、さん。3枚。
11枚の中で、3枚だけが、少しだけ便箋から何かがもこっとしている。そっと、一枚を開くと、
「わあ、」
思わず声が出てしまった。
それを手のひらにのせて、じっと見てみる。人差し指と親指でつまんで、電車の窓からこぼれる朝日の光に透かして見る。
「……きれい……」
それは、透明な丸ガラスの中に、小ぶりな紅いバラ閉じ込めたビー玉だった。
他の二つからも取り出すと、一つは上下に花の口が分かれた白い花のキーホルダー、もう一つはピンク色の鮮やかな小さなピアス。
どれも細かいところまでよくできていて、とても素人が作ったものとは思えない。
「すごいですね……!これハンドメイドっすね」
「はんど、めいど?」
言いなれない感じで、佐藤くんが聞き返す。