神様修行はじめます! 其の四
島民への扱いは、人道に反するほどひどい。
それもこれも、神の一族の能力を持たずに生まれてきたせいだ。
でもそこに浄火が現れた。
しかも絶滅しかけている天内一族という、貴重な能力をもって。
この事実は、上層部も黙って見過ごせないだろう。
常世島の存在を見直してもらう、絶好のチャンスだ。
「信子ババが約束したんだ。自分の言う通りにすれば、きっと常世島は助かるって」
「それじゃ、なに? 因業ババは常世島の人たちのために、ボランティア活動してるってこと?」
浄火には悪いけど、そんなことあり得ない。
あのババはそんな、社会のために滅私奉公するような人間じゃないもの。
他人に施しなんか、絶対にしない。
子どもの口からお菓子をもぎ取り、それを目の前で自分の口に入れるタイプよ。
「浄火、あんた因業ババの利益のために利用されてるんだよ、きっと」
「そうですわ。アマンダとの結婚も、ババァの策略のひとつなのですわ」
あたしとお岩さんは、揃って浄火にそう諭した。
このままババの言うなりになっていたら、最後は痛い目を見るに違いない。
たたでさえ気の毒な常世島の人たちが、さらに不幸になってしまうかも。
そうなったらもう、目も当てられない。
「だからあたしとの結婚も、やめた方がいいよ。浄火の方から取り消してよ」
「・・・・・・嫌だ」
「嫌って、そんな・・・良く考えてみてよ」
「だって、その話には何の証拠もねえだろ?」