神様修行はじめます! 其の四
「ねぇ門川君、聞いて」
彼にあたしの声が聞こえているかどうか、分からない。
でも、あたしは言いたかった。言わずにはいられなかった。
「あたしも、とても醜い人間なんだよ」
だって。だってね、門川君。
苦悩するあなたの言葉を聞いて、あたしは・・・
「寒さも感じないほど、今、幸せに満たされているから」
身悶えるほどの嫉妬。
身を焦がすほど深い心の闇。
それは彼が、あたしへの想いに囚われた証。
ずっと望み続けたその証を、あたしは彼の苦悩と引き換えにして手に入れた。
嬉しい。嬉しい。嬉しいの。
門川君の強い苦悩を知っても。
浄火の深い悲しみを知っても。
どうしても、この愉悦を手放すことはできない。
できない。
何よりもそれが、あたしの本音。
ああ・・・あたしも・・・
まぎれもなく醜い人間なんだと、確かに、思う・・・。