泣きたい夜には…~Hitomi~



「お、おはよう。いつから起きていたの?」


動揺する私に慎吾はクスッと笑って、


「ひとみがもぞもぞ動くからくすぐったくて目が覚めた」


そう言うと、すました顔で私のシャツの裾に手をかける。


「な、何するの!!!?」


慎吾の手を押さえ、わかってはいるけれどあえて聞いてみる。


「え?朝食前の運動をしようかと思って」


その扇情的な笑みは体を甘く疼かせていく。


けど、


「私は食欲の方が勝っているからパス!!!!」


逃げ出そうとする私を慎吾は抱きしめて離さない。


「朝ごはんも食べるが、その前にひとみをいただく!!!!」


ベッドに組み敷かれた瞬間、私は決めた。


朝食は簡単にトーストとハムエッグとコーヒーにしようと……。


作るのはもちろん慎吾だけど。


「うわぁーーっ!!!!1回だけだよっ!それ以上はダメだからねっ!仕事できなくなっちゃう!!!!」


食欲の秋を過ぎても慎吾の肉食男子は健在だった………。



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