フェイント王子たち

「どうぞ」

って、戻って来た昭次さんが私の前に置いたのは黄色いカクテルだった。

「…これ?」

「このカクテル最初に作り始めたのは、有栖さんたちがここで結婚が決まったって言われてからなんです」

「え?」

「あの日、マスターに言われたんですよ。そんなに顔に出るから、お前のハードボイルドは売れないんだって」

「?」

「その時は自分でも何言われてるかわかんなかったんですけど、次に有栖さんが康二さんと来られた時に、ハッキリわかったんです」

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