ツンデレくんに出会いました。
神様、これは罰でしょうか。
好きな男以外と寝た(未遂だけど)罰でしょうか。
風邪を引きました。
男と風呂に入った(そして逃げられた)次の日に何やら悪寒がして、その翌日見事に発熱。
熱で回らない頭を必死に動かして、午前中をなんとかやり過ごしたものの、志満ちゃんにばれた(上司なので)。

「今日は帰りなさい」
「でも」
「他の人の迷惑になるから帰りなさい」
「…すみません」

強制早退させられた。
会社を出て外を歩くも、熱が上がってきたようで、足元がふわふわする。
これは本格的にまずいと思った。
建物の壁に寄りかかってうずくまり、スマホで『中出 駿哉』のアイコンを出して、発信ボタンを押していた。

『はい』

すぐに駿哉の声がした。

「あ、の、仕事中、だよね」
『在宅勤務中』
「ごめんなさい、あたし…」
『どうした』
「その、熱があって…早退したんだけど、家に帰れそうになくて…」
『今どこや』
「駿哉の、マンションの…下…」
『わかった。そこで待ってろ』

ぶつっと電話が切れて、マンションの壁に頭をつける。
情けない。自業自得なのに。
目を閉じてそのままでいると、「奈子」と声がした。
瞼を起こすと、駿哉があたしの顔を覗き込んでいて、ほっと安心した。

「歩ける?」
「ごめんなさい…」
「エレベーター、すぐそこやから」

駿哉に支えられてエレベーターに乗り、部屋に入った。
< 18 / 37 >

この作品をシェア

pagetop