ツンデレくんに出会いました。
「怖い?」
「あの、あたし、駿哉以外と、本当に何もなくて…」
「だから?」
「だから、駿哉をきっと満足させられないと思うから…」

はあ、と駿哉がため息をついた。
本当は触れてほしいのに、幻滅されるのが怖い。
カチャ、と音がして、駿哉が眼鏡を外していた。
なぜ、と思っていたら、駿哉があたしの眼鏡を外して、テーブルに置いた。
お互い裸眼になって、顔が近い。
さっきの眼鏡姿からのギャップで、いつもの3割増くらいで惚れ直しそう。

「じゃあ、俺が満足すればいいんやな」

駿哉があたしの唇を塞いだ。
ちゅっと唇を吸われて、体の力が抜ける。
駿哉の匂い。
求められて、あたしも駿哉を求めてしまう。
ビールの味がする。酔いそう。
何度も唇を吸われて、駿哉の熱がじわじわと伝わってくる。
唇を舌でなぞられて、開いた唇の隙間から舌が差し込まれ、舌が絡み合う。
二人の吐息と唾液が混ざり合う。
気持ちよくて溶けそう。

「ベッドでキスしたい」

唇がわずかに離れて、いつもの声なのにどこか熱を帯びていて、あたしは頷くしかなかった。
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