下僕お断り!

結局誰も、本当の俺を見てくれないじゃん。


月花は後ろ姿だから、表情は見えない。


でもきっと、アイツもおんなじように俺を妬んでるんだろうな。

そう思うと、すうっと頭が冷えていくような気がした。
他人って、結局そんなもんか。


ああ、月花に何を期待してたんだろう、俺は。



本当、イライラする―――







「それは違うっしょ」







月花の、声がした。



< 62 / 154 >

この作品をシェア

pagetop