不機嫌なアルバトロス
「一哉が苦悩しているのを見て、裕福な彼女は自ら協力をしてくれる。つまり、支援してくれるわけだ。」



「なっ…」



「勿論、真面目な一哉は断わる。だが、偶然にも、彼女は一哉と妹が一緒に居るところを見てしまう。なんと、体調が悪いと言うのに妹は働いているんだよね。」




ここで思い出したようにクスクスと笑う。




「自分の医療費を稼ぐために妹自身が仕事を辞めることができない事実を隠していた一哉を、志織は責める。そして、もう一度申し出るのさ。一哉はそれを渋々受ける。…とまぁ、今の展開はざっとこんなところだ。」



開いた口が塞がらないとはこの事だ。



だって、つまり、目の前の人は…






「さ、詐欺師…」






ポロリとでたワードに、目の前の彼は満足気に頷く。





「大正解」




私の時間は、必然的に止まる。
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