不機嫌なアルバトロス
少しの沈黙の後、




「嫌です…犯罪の片棒は…」




私は真っ白になった頭でかろうじて呟いた。




「要は向こうが被害届を出さなきゃ、犯罪じゃないんだよ。」



腹黒い男は私の反応まで計算していたかのように、スラスラと話す。


「それに互いの利害は一致している。相手の理想の男になって俺は向こうに夢を見せる。向こうは俺に惚れて色々なアクションを起こしてくれる。こちらが求めずともね。」



「……そ、それに…私、病気の人みたいに痩せてもいませんから、心臓病の役には不適合です。」



軽く尖らせた唇を、窓の方に向けて、彼と目が合わないようにする。
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