不機嫌なアルバトロス
「花音…あんた、今度は何人目ぇ?」
呆れた顔で隣のデスクの篠田憲子(しのだのりこ)が尋ねる。
憲子には昨夜メールで一応教えたから知ってるのは当然。
だけど、なんで飯山が知ってんの?
会社って本当に噂広まるの早すぎる。
この会社の目ぼしい男とは、大体付き合った。
だからなのか。
多分私と付き合うのだって、ネタのひとつに過ぎないんだろう。
この噂の絶えない女と付き合うのが、男としてのステータスになるとか思ってるのか知らないけど。
私は溜め息をひとつ吐き、回転椅子に座る。
ま、上層部から責めていったもんね。
残るは雑魚ばかり。
「…もう、会社じゃやめる」
パソコンを起動させながら、決意を口にした。